また、会えたね。(挨拶)
今年の後半のコエテクはなんか凄い。
ライズオブローニンでオープンワールドにカムバックし、ワイルドハーツで狩りゲーにカムバックした。
しかしこいつらの本分はアクションだ。
やるかどうか微妙だったけどいつもの如く意見を聞くってんでやってみたらやっぱ凄かった。
ということで『Wo Long: Fallen Dynasty(ウォーロンフォールンダイナスティ)』の体験版をレビューしよう。
よーしコエテク、ちゃんと聞いて俺を年俸ホ別5億でスカウトしろ。
ではよしなに。
□概要
基本的にはいつものソウルライクです。
仁王のマイナーチェンジ…というにはかなり変わっているため流石に言えないか。
舞台としては三国志の超序盤頃。
呂布が出ることが明確に言われているため、黄巾~董卓討伐頃までかと思われる。
(体験版自体は光和7年なのでちょうど明確に黄巾の乱時代)
さて、仁王とどこら辺が変わったのかを中心に、いいとこわるいとこレビューしていこう。
□俺が飛ぶ!町が飛ぶ!スーパーボーイが舞い上がる!
ジャンプ、搭載!!!!!
ハイこれが素晴らしい!
仁王2のレビューでも書いたんですが
もうね、ジャンプなしのアクションは限界!!
フロムソフトウェアがSEKIRO、エルデンリングとどちらもジャンプを搭載したから言うんじゃなくてシンプルに限界が来てました。
これまでも3Dアクションではあるんだけど結局やってることって見下ろし型アクションとそんな変わらないんですよね。(クッソ極論)
仁王2って正直ジャンプ抜きでやれることは全部やってたので、
それを継続するには”軸”が足りなくなるわけよ。
”Z軸”、追加はいりました!
よくやった!増やして正解だった!
↑白い壁は賭けのぼりが出来る。右の画像の様に高いところまでジャンプで登れるぞ。
実際、単にジャンプできるようになりましたよってわけじゃなくて、
マップの探索にもきっちり活用している。
壁を駆け上がって高い位置に陣取り、敵を高所から暗殺…もといステルスキルが出来るようになっている。
そうそう、今回ステルスキルが出来るようになりました。
これ自体はSEKIROにも(背後・高所どちらも)あったんで珍しくはないんだけど
いやぁあると便利だね…。探索が楽だね…。
↑一見広そうでも案外ちゃんとゴールまで誘導されるようになっている。いいぞ~これ。
んで探索周りについては今回マジでマップが良い!
いやこれ仁王2αのときの記事でも言ったあとβ版・製品版レビューで掌返して叩いたけど、
今回のは凄い良い!(3年ぶり2回目)
最初、狭い路地からスタートして道中で開けたところに行く。
するとばーんと選択肢が増えてどこに行くべきかわからなくなる。
選択肢が大量に出てきてしまって面食らうし、マップ自体も結構広いんだ。
だけど結局自然とゴールの方に向かうようになっている。
↑旗を差してここが俺の陣地だ!ここをキャンプ地とする!
これ、おっきいメインの一本道ルートがあって枝の様に寄り道があるって感じなんだけど、
寄り道が適切な長さで「寄り道」ってわかるようになってる。
この寄り道が寄り道だってわかるってのは凄く重要で、
RPG慣れしている人ならわかると思うけどダンジョンって全マス埋めてから行きたいじゃん。
地下三階にボスがいるってわかってても地下に降りる階段を即見つけたら「あ、ハズレださっきの分岐に戻ろう」ってなるじゃん。
でも、その元の分岐があまりにも長くてしかもそれが階段ではなく何の実入りも無い寄り道だったら残念じゃん?
寄り道は寄り道であるべきなんだけどなるべく短く、そして宝箱などがあって欲しいのよ。
このウォーロンはちゃんとそれ、やってる。
文字通り宝箱だったり、旗だったりしてる。
↑画面の黄色に縁どられた数字が士気レベル。画面ではこっちが0であっちが1だ。
旗を立てると士気レベルというのが上がる。(あと敵を倒しても上がる)
簡単に言えばこのステージ内でのみ反映されるレベルだと思いねぇ。
んで、自分と敵の士気レベルは見えていてレベル差によって敵からのダメージがデカくなったりする。
要は敵が自分より強いか弱いかが可視化されてるわけ。
さっきマップ自体が広いって言ったけど、
あまりにもレベル差がある敵に対しては「後で来よう」って逃げてもいい。
ただ、レベル差が高い敵からは貴重な武器防具がドロップすることがある。
士気レベル一つでどう攻略するかってのをプレイヤーが考えて選択するようになった。
これがねぇ~~~~マジでよく出来てる。
そしていいところ最後!
↑敵の特殊技を躱した後の反撃モーション。たまんねぇ~~~~。
滅茶苦茶アクションがよくなってる!
ダイナミックチャイナらしい軽やかで激しいアクションが出来るようになっている。
全体的に非常にモーションが小気味よく、心地よく、カッコよい!
通常攻撃にスタミナを必要としないのでガンガン振っていけるのも良い!
↑通常攻撃から繋げる技!派手に舞!踊れ!中国は俺のダンスフロアだ!
通常攻撃から技や魔法に繋げられるようになっており、全体的に踊るように戦うことが出来るようになっている。
そして勿論本作はキャラメイク可能!
なので・・・
空を飛ぶ!俺が飛ぶ!
敵を突き抜け星になる!
火を噴いて!(本当に吐ける)
闇を裂き!(製品版では出来るかもしれない)
スーパーボーイが舞い踊る!(とりあえず踊るモーションはある)
O・RE!OREが空を飛ぶ!
いやぁ動かしてるだけで気持ちいい。
この言葉はきっとアクションゲームメーカーには最高の誉め言葉だと思うぜ。
そしてその言葉を送るぜ。
動かしてるだけで気ィン持ちイイ~~~!!
□やすらぎ知らない遊園地が調整一つで真っ赤に燃え上がる。
はい、べた褒めしたけど問題点は本作の看板アクション、
化勁(かけい)に集約される。
↑わかりづらいけど化勁成功シーン。敵が体勢を崩している。
ちょっと上の画像ではわかりづらくて申し訳ない。
てかこのアクションは動画で見ないとわからないと思います。
簡単に言えばジャスト回避。
ただ本作は敵の攻撃を受け流すようによけるため、敵が攻撃を振った方向に体勢を崩すの。
画像は向かって左に避けて、敵は向かって右に体勢を崩してる。
これが決まると勿論ノーダメージ、隙だらけの側面や背中をガンガンに攻撃を当てていける。
また、敵の氣勢(きせい)、すなわちスタミナを削ってこちらのスタミナを回復できる。
ぶっちゃけこれが成功すると物凄くメリットがある。
通常攻撃とダッシュ以外は全てスタミナを消費するのでそれが回復するのはいいし、
敵のスタミナが無くなればこちらは致命の一撃、いわゆる大ダメージをキメることが出来る。
ただその分滅茶苦茶タイミングがシビア。
恐らく初見ではタイミングがつかめないだろう。
非常にハイリスクハイリターンな行動になっている。
…って書くとなんかバランス取れてるように聞こえるじゃん?
文章で見ると悪くなさそうに聞こえるじゃん?
残念ながら全然ダメなんですよ。
↑ガードとジャンプの有用性に気づくとガラッと楽になるボス戦。でも化勁しないってゲーム性の破壊じゃない?
本作、通常攻撃を当てるとスタミナは回復するようになっているし、
ガードも優秀な性能をしてるし、
何なら一部の敵の攻撃はジャンプして回避してそのまま攻撃に繋げられる。
てかガード仕込みながらカウンター入れることも出来るんで気づいたら余裕なんすわ。
でもダメなんですよ。
何故ならこのゲームゲージ管理ゲーだから。
↑緑のバーがHP、その直下がスタミナ。左がマイナス(借金)で右にいくとプラス(貯金)だ。
このバトルの面白いところっていわゆるMPが無くてすべてスタミナで管理されてるんですよ。
で、最初はプラマイゼロからスタートしてプラスにもマイナスにもぶれる。
なのでまず武器に炎属性をエンチャントするとスタミナを借金することになる。
敵に攻撃を当てたり、それこそ化勁して借金を返済するんですよ。
借金を返済してなお攻撃や化勁成功してスタミナを貯金できると行動の幅が広がる。
また、スタミナ貯金した状態で強攻撃を当てると敵のスタミナ上限値を削って大幅に奪える。
なお、こっちのスタミナはプラマイゼロに戻ってやり直しになる。
上限値までスタミナ削って致命の一撃狙いつつこれを繰り返す!ってのが基本的なボス戦。
ちなみに、敵から攻撃を受けると自分のスタミナはマイナス、つまり借金になってしまうぞ。
ちょっと長々書いちゃったけど要はリスクを取ってリターンを取るゲームであり、
一方的に勝つか一方的に負けるシステム。
HPが減ったから逆転要素が出てくるとか一切無い。
勝つときにはマジで敵に一切イイとこ与えず勝てる。しかし負ける時はじり貧になって負ける。
スタミナの自動回復もかなり遅めに設定してるから、
借金してる貧乏人が勝つためには化勁というギャンブルを仕掛けないといけない!
だけどこのギャンブルがものすごいシビアなのでおもんないの。
で、実はそれを見越してかボスの攻撃力ってちょっと低めに設定してある。
仁王になれてる人だと驚くんじゃないかなってくらいには割とHPが減らない。
ただ、この体験版ってPS5とXboxSXだけで出てるのに、
殆どのプレイヤーからシビアすぎるって反応が出てる時点で結構ヤバいの。
だってさ、今PS5とXboxSX持ってる人ってゲームマニアだよ?
いや僕は全然ゲームマニアじゃないけど失礼な。
ゲームマニアがシビアって言ってるんだよ?
てことは一般レベルの人は中々出来ないと思うんだよね。
そういう人がこのゲームやると恐らくゲーム性の否定をしないとクリアできなくなってしまう。例えば敵の攻撃を回避ではなくてダッシュで逃げ回ってスタミナを回復するまで待つとか。
オンラインや協力NPCを呼んでひたすらタコ殴りにするとか。
ゲージ管理なんてクソ喰らえってゲームプレイになってしまう。
本来敵から離れず0距離で回避して殴り合うようなギリギリの戦いをするのがコンセプトであろう本作で、この行動をやられるのはアクションゲームメーカーにとって
最悪の屈辱じゃない??
自分も4週くらいやってようやく多くの攻撃を化勁出来るようになって楽しいんだけどコレを全ステージでやるかって言ったらそりゃNOだもん。
途中でめんどくさくなるのがオチ。
ただ、さっきも言った通りボスの火力は抑えられてるんですよ。
だから今更「化勁しやすくする代わりに火力上げました!」ってのもなんか違うし、
じゃあシビアさを緩和してこのままの方向性にするってのもヌルゲー化しかねない。
この命題、君(コエテク)たちどうするんです・・・?
□総評
いや個人的には滅茶苦茶面白かったんですけどね。
ただ、さっきの命題がかなりきついよなってのは思ってて。
回避タイミングに敵が一瞬光るとか、ガンダムのニュータイプみたいな音と演出を出すとか。
とにかく回避タイミングを明示してプレイヤーが「避けられなかった俺が悪い」にしないとダメ。
慣れたら出来るようになるよってのは慣れるまでプレイヤーがやってくれるのが前提なわけで、それはプレイヤーに甘えすぎてる。
特に今回Xboxの方で初日からゲームパスに入るってことなんだけど、
無料で手に入ったものって人はちょっとダメだとすぐ捨てるよ。
見ろよ俺のつまみ食いしたフリープレイの数。金を払っていないものに人は執着しないんだ。
あとは細かい不満を以下に書いていこう。
- 化勁の成功エフェクトや音声が地味すぎてわからんことが多いので直せ。
- 属性周りの説明が足りん。氷属性って敵が凍ってなんか意味があったのか?とか。
- 士気レベルは面白いけど士気と不屈の説明がゲーム内では分かりにくすぎる。
直球で不屈=士気の下限って書いた方がいい。専門用語出しすぎなんだ。 - ステルスキルが出来るようになったのはいいけどしゃがみ移動ないのは正気か?
ガード移動でそれっぽく出来るけどならガードの体勢をしゃがみみたいにするとかして。 - 弓矢の矢は仁王2みたいに購入できるようにしろよ!!
- 回復が歩きながらできるのはいいけど反応が遅い。
- 敵の攻撃へのジャンプとガードの有用性はちゃんと説明して!!
と、不満が多く見えるだろうが正直本当に本当に面白いんですよコレ。
ずっとフロムソフトウェアのパクリ続けて後塵を拝してた感じのあるコエテクの死にゲーだけど、
今回のスタミナの仕様はかなり革新的で攻めの面白さがグッと出てると思った。
物凄い分かりやすいリスクリターンで、リスクを取ってリターンを取るゲーム性は素直にワクワクしたし、
アクションに関しては今回フロム超えられるんじゃないかって期待も出来てる。
だからこそ聞いてくれコエテク。
恥も外聞もなく何度だって聞いてプレイヤーの期待をかなえてくれるのは強みではある。
(まぁ毎回βテスターやらされてるのはどうかと思うんだけどね!!)
まぁとにかく頑張れコエテク。幾度となく聞いてくれ。
頑張れコーエーテクモ。
エクサ17歳はコーエーテクモを応援しています。
(もうコエテクの記事のオチ全部これでええやろ)
↑βテスターやってやったんだ。面白いゲームにしてくれよな!