買ったその週にクリアしてレビューしました!レビューなんてそれでいいんだよ(挨拶)
6月後半から殺人的な暑さが続く中、
グラブルの水着ガチャ妄想で耐えている僕こと模範的サイゲの犬。
そんな模範的サイゲの犬であり、模範的ローグライク中毒であり、模範的死刑囚でもある僕としては情報見ただけでとりあえず買っておくか…で買ったんですがなんと大当たり。
ということで
『リトルノア楽園の後継者』をレビューしよう。
ではよしなに。
□概要
錬金術。それはマナを操り、キャラクターを使役する術。
錬金術を操る少女ノアは大きなマナの反応を発見するも、乗っていた方舟は墜落してしまう。
墜落した遺跡で出会った意地っ張りの猫、ジッパーと共に少女は冒険へと繰り出す。その冒険の先に待つのは、謎の男。
そして少女の父と遺跡の魔女をめぐる物語。
なんとビックリ開発・販売元はグラブル・ウマ娘等ソシャゲ屋のCygames!
アレ、コイツラまともなゲーム作れるんだ(失礼)と思ってしまった本作のジャンルは
2Dローグライクアクション!
シレンやトルネコといったリソース管理型ではなく、
とにかくガンガン強化していくタイプのローグライクになっています。
まぁねぇ、一言で言うと理想的なローグライクアクション。
やってて素直にうわぁコレ面白れぇなってなる。なった。
どういうところがいいのか?サイゲの犬が説明していこう。
□清く正しくの根底に水を与えてよ
↑ゲームとしては標準的な2Dアクションにローグライクを混ぜたもの。いやしかし、出来がイイ…
何というか、パーフェクトです。
いきなりべた褒めスタートでアレなんですが、本当に理想的な出来。
多分これ作った人は相当海外のローグライク・アクションをやりこんだうえで仕様書書いてると思います。
何があったら、何をしたらローグライクの快感原則に則れるかってのをわかってやってる。
↑画面中央の石を起動させるとモンハウが起動。大量の敵を倒して宝箱を奪え。
まずモンスターハウスがある。強い敵がいっぱい出るが高品質なアイテムが手に入る。
定番ですね。
↑金を貯めてお買い物!残念ながら泥棒は無し。
店がある。
これも定番。
パワーアップアイテムは三つ候補があって一つから選べる。
DeadCellsで見ましたね。
鍵付きの宝箱がある。鍵というリソースがありどれに使うか選択する必要がある。
Enter The Gungeonで見た奴だ。
次のエリアが選択式になっておりそれぞれにメリットが説明されている。
HADESやSlay the Spireで見た奴ですね。
↑時間内に倒せ、ノーダメージで倒せ、コンボ数を稼げなど複数あるミッションをこなすと宝箱が追加されるぞ。
特定の条件が提示されてそれをこなすとボーナスが貰える。
HADESだコレ。
・・・と、その他にもコレ他で見たなってのはあるんですが、
他のローグライクの評価の高い、あるいは基礎的な部分を「拾って」きてるんですよね。
で、それぞれが邪魔してない。
↑プレイヤーの選択の一つ、マップ。扉を開ける際にこっちには装備が、こっちにはお金が…と条件を提示する。
んで本作は徹底的にプレイヤーに選択させている。
次に行く道は2通りあって、こっちにはこういうメリットが。あっちには…という具合だったり。
お店で何を買うのか、だったり。
モンスターハウスだって起動式になっていてやるかどうかを選べるようになっている。
基本的に結果を提示したうえで選択させているんですよ。
何かを選ぶことで他を選べないリスクを取ってリターンを得る。
何をしようとどうしようと、それは選んだ自分の責任である、ということ。
自己責任だからこそ上手くいくと凄くプレイしていて楽しいんですよね。
そうローグライクの快感、その根底は
目に見えるリスクリターンを選択すること。そして運なんですよ。
本作はこれを徹底している。なのでローグライクとして凄く面白い。
で、後述しますが、どれだけ装備をとっても無駄にならない仕組みにしているので選択した結果が腐らない。
んで、もう一つの要素として運もある。
店とかでほしいものが並ぶとかそういうところもあるんですけど、
本作一個えらいなーってところとして、宝箱の外観にグレードがあるんですよ。
↑赤は最高、青はええもん、茶色は…お金だけ…開ける前からワクワクさせてくれる要素はいいよね。
ソーシャルゲームのガチャが何故楽しいのか、というと、
回す前から「当たるかもしれない」と期待したときにすでに快感を得られているから。*1
で、箱の形が違う時点で「コレええ奴が来た!」とプレイヤーは興奮して快感を得られる。
実際に強いのが来るかどうかは置いといて、こういう期待値を煽る作りは見事。
クソッ!ソシャゲ屋がよォ!!
□LoveDestiny
↑エンダーリリーズをやっていればイメージしやすい召喚して戦ってもらうバトル。
本作のアクションはノア自身が戦うのではなく、アストラルというモンスターを召喚して戦うって感じです。
過去にレビューしたエンダーリリーズに近いですね。
ただ、エンダーリリーズとの違いとして、
通常攻撃は5枚までセット出来、その順番どおりに攻撃するということです。
↑画面下中央の5枚のパネルが攻撃すると減っているのが分かるかな?自分だけのコンボを探すのも本作の魅力。
モンスターはそれぞれ攻撃範囲や攻撃手段がかなり違い、3つほど例を挙げると
- 発生が早いが攻撃範囲が狭い。
- タメがあるが遠距離攻撃
- 主人公と一緒に突撃攻撃する(移動しながら攻撃)
みたいな感じでバラバラなわけ。
この5枚を編成して自分だけのコンボを作ろう!ってのが本作の一つの肝。
発生の速い三連攻撃でスタンさせて大技をぶち込むのも出来るし、
タメが長くても遠距離攻撃だけやり続けるみたいなのも出来る。
めんどい人向けにはワンボタンで自動編成も出来るフォローまでしてやがるのもエライ。
↑画面右下の△・〇に特殊攻撃(スキル)として組み込むとまた別の動きをする。意外な強さを見せてくれることも。
あと、使いにくい通常攻撃のモンスターも
特殊攻撃枠に組み込むとまた別のアクションをするので使い道が生まれるのもGOOD。
一部通常攻撃がどうにもなんないのもいるのでこういう要素は両手あげて万歳!
とかく減点ポイントをしらみつぶしに潰してくるの怖ええな。
アレか、企画者は俺の生き別れた兄か・・・?
そんなうちの兄貴が作った本作、
およそソシャゲ屋が考えたとは思えないほど出来がいい。
↑ソシャゲ屋め!同じアストラルを引くと強化される。無駄にならない仕様なので訴訟は取り消してやる。
そう思ってたら
同じアストラルを重ねると強化される要素が出て来てうわソシャゲ屋だ!ってなりましたが。
正体見たり!って感じだなソシャゲ屋!とウキウキしてたらコレ、
重ねることで能力が上がって2枚重ねるとマックス。
そしてマックスにはパッシブスキルが付く。
余りにも天井が低くてパッシブスキルがつくのは凄く魅力的に見える、考えられてる仕様!
見透かされてる、俺お兄ちゃんに見透かされてる!!
↑このおみ足が俺を狂わせる。性癖の”癖”感じますよね…。
あと何よりグラフィックが可愛いのがスんばらしい。
3Dモデルがノア筆頭にすごくかわいく作られてます。
特にノアが宝箱を開けるときに主人公がキックして開けるんですけどあからさまに”性癖”。
製作者のフェチが垣間見える。兄上様、えろか?
↑親方!足が!胸が!プレイヤーに向かってなんだその谷間は!
んで主人公は条件を満たすと服装が変更でき、必殺技を使うと等身が上がるんですよ。
衣装によっては胸が!足が!
ウワーッ!性癖のテーマパークみたいな女!!
こういった衣装を集める要素があるとゲームのモチベが上がるんで素直に褒めたい。
と、ここまでの内容はおおよそ他のゲームでも見られる要素が多い。
先述の通り、めちゃめちゃ研究したんだろうなって感じの「お勉強したタイトル」。
独自性という部分ではちょっと弱いかなってところなんですが本作のアクションの一つ。
↑エーテルスラスト!長押しすると時間がゆっくりになり狙いがつけられる。でも自動ロックオン有なのでサクサクよ!
エーテルスラスト、という空中でダッシュする技なんですがこれが上手。
これを使うと、5枚のアタックがリセットされるし、コンボも継続される。
部屋内のチャレンジで合計ダメージや殲滅速度等を求められるときにも使えるし、
何より使ってて気持ちいい。シンプルに爽快・快感・感動的!
このシステムを入れるだけで一気に多くの問題が解決しちゃった…!
見事だ兄チャマ…!負けたよ…!
□総評
傑作に近い良作です。
惜しいのはこのゲームめっちゃ短いこと!
上手いプレイヤーならクリアまで2時間くらいで行けるかと。自分は4時間でした。
グダグダになって、まだ終わらないの?ってなるよりはなんぼかマシとはいえ、食い足りない!ただ、もっとやりたいと思えるのは良作の証ですね。
↑敵の遠距離攻撃をダブルジャンプで躱す図。敵がスパアマで攻撃するとこっちは対抗手段がないので逃げるだけ…
本作唯一の明確な難点は敵の攻撃に対する手段が少ないこと。
ガード?ありません。ドッジ?ありません。
ダッシュはあるんですが回避判定が無い。*2
従って、敵の攻撃に対しては攻撃範囲外に逃げるしかないんですよ。
ガードで耐えて反撃するって感じで気持ちよく殴ることをさせてくれない。
↑シナジーの一つ、敵を凍結してタコ殴りに。アクセサリは無限に持てるので颯爽とキル・ゼム・オール!
また、本作は装備類の制限が一切ありません。
拾ったら拾っただけ全部装備して効果が発揮されるんです。従って、
やる前にやる、先手必勝・見敵必殺スタイルが基本になる。
エーテルスラストと併せてサクサクと倒していくのは楽しいんですがちとメリハリがねぇ。
ただですね。
僕はゲームにおける完成度とは如何に死にシステムが無いかってことだと思っています。
例えば属性が複数ある場合、氷が弱点の敵に氷属性撃ち続けて凍った後、火属性を撃ち込むと急激な温度変化で大ダメージ。
なんてのがあったら属性が無駄にならずに面白いと思うんですよね。*3
ただ実際にはそんなんやらずに無属性攻撃をガンガンぶち込むのが最適解。
ってゲームは上記のシステムは死にシステムになるから完成度が低いってことになるワケ。
本作は全部拾って全部生かす選択をした。
装備類の無制限もそうだし海外ゲーで見た要素の拾い集めもそう。
これはこれで、アリだと思うんですよね。
んで、「死」と言えば本作は実は元・ソシャゲでした。
自分も名前は知ってるけどやったことないゲームでした。
既にサービスは終了した「死んだタイトル」なわけですよ。
ただそれを拾って・生かした。
終ったゲームをもう一度拾い上げてやれるゲームにした。
拾った装備は全て生かす!捨てられない!ってのはある種本作の生まれた意味や背景、
そして製作者の心意気を感じさせるいいシステムなんじゃないかなって思います。
…考えすぎかもしれないけどね!
さて、繰り返しますが本作は正直短いのは短いです!
ですがたったの1500円なら許せる長さ!
だって十連ガチャより安いんですよ?
失敗したって痛くない価格!
是非、拾ってあげてくださいね。
ではまた。
↑リトルノアは終わらねぇ!…といいね。続編があったら買うぞ!だから出せ!あとグラブルの水着ガチャええの頼む!
*1:ソース:https://news.denfaminicogamer.jp/interview/200526a
*2:より正確に言えばダッシュが無敵になるアクセサリがある。
*3:ソウルサクリファイスデルタはいいゲームでしたね。