ホスピタル病院

自分をモヒカン社畜だと思い込んでいる17歳JKのブログ

ゲームに飽きたらはじめの一歩。『MR.PREPPER』レビュー

いえ~い、ゲームやってる??(挨拶)

いや最近新しいゲームはやってなかったんすよね。
先月は仕事が出張とかで思いっきり忙しかったりしたのもあるんですが、ゲームが出なかったりやる気が出なかったり滅茶苦茶ガンプラ作ってたり。

ただ鬱屈した状況に現れた謎のゲーム、謎のオッサン、
『MR.PREPPER(ミスタープレッパー)』をレビューしよう。

ではよしなに。

 

 

□概要

ペストの発生と、そして政権交代以来、この街の空気は耐えがたいものだった。
活気がない。ただ退屈で、プロパガンダとコントロールに満ちている。
今回の脱出の試みは失敗した。
だが、きっと方法を見つけてやる。

そう、脱出をもくろむ俺の名は、MR.プレッパー。

レッパーと言えば終末に備えて様々な道具や物資をため込む人。

見た感じかなり謎のゲームでそういった資源を貯めこむゲームかと思ったら正直、
かなり方向性が違っていた。
実態としてはゲーム内で指示されるタスクをこなしていくゲームでした。
そこは正直残念だったんだが、とあるスイッチが入ったタイミングで俄然楽しくなっていく。

そのあたりも踏まえて紹介しよう。

 

□Get life 意外と傲慢なのです

↑ゲームが始まる前に車で脱出しようとしたが失敗。車を没収されたならロケットしかねぇよなぁ!!本当にそうか?

作では政府が圧政を強いる町で毎日を過ごしながら
最終的に街を脱出することが目的だ。
その方法はなんとロケット
ロケットを作って脱出することが最終目標なのだ。

 

↑サングラスをかけたエージェントが現れて家の中を監査する。毎回終わりに結果がわかり隠すべきものがわかるぞ。

しかし本作は定期的に政府のエージェントが家を訪問し以下の内容をチェックされてしまう。

  • 家の中に妙なものを置いていないか?
  • 危険なのを設置していないか?
  • 逆に必要なものが欠けていないか?

しかしゲームが進んでいくとさらに

  • 水を使いすぎて無いか?
  • 電気を使いすぎて無いか?
  • 戸棚の中に何か妙なものを入れてないか?(最初は戸棚の中はスルーされる)

何処の姑だ。と言いたくなるようなチェックが行われてしまうのだ。
その”妙なもの”については勿論、ロケットの素材まで含まれており、
制作現場を抑えられると当然逮捕、そしてゲームオーバーとなってしまう。

 

このゲームにおいて”まともな市民”として生きるとほぼ手詰まりになってしまうのが事実。
なんせ裏庭でプランターを二個置くと怪しい!となり、バケツを3個置くとムムム怪しい!となるほど厳しく毎日の食事もままならないほど。

では市民、幸福ですかと聞かれて腹ペコのまま笑顔で幸福だと答えるまともな市民であり続けなければならないのか?
いいや、”まともな市民”は地下に潜るのだ。

 

↑地下の秘密基地は男のロマン!女もそうさ、見てるだけじゃ始まらない。あ、あとアイテムの配置も自由にできる!

そう、本作は家の地下を掘ることが出来る。
そこに畑や発電機、そして様々な”妙なもの”をしまい込むことで
まともな市民として生きながら脱出のためにまっとうではないことをやれるようになる。

この二重生活、ちょっとニヤニヤ出来る人はいるんじゃないかな?

 

□手のひらに刻んだ今日にたどり着くための一歩

↑地下で畑!プランター!ライトと水とタネさえあれば野菜が作れて収穫できる!

下でやれることの一つとしてまずがある。
土を地下にばらまき、明かりをつけてタネを植えて水を与えて時間を与えりゃありゃ不思議。
果実が実り飢えを満たしてくれる。

それも一つの魅力だが本作はトレード、つまり商売が出来る。

↑ババア!今日も野菜が出来たぞ!明日は売れ残りを売ってやるよ!

直接、あるいは郵便を介してアイテムをトレード・売買が可能。
基本的に畑で取れた野菜をババアに売りつけるのがメインの金策
一日に押し付けれる野菜の数は限られているため、「いえ、結構です」と言われたら
翌日再度野菜をババアの口に押し込んで金を得ることが出来る。
ババア結婚してくれ!遺産目当てだが!

↑信頼度、という要素は見事。これがある無しでトレードのやる気が変わる。

そうして得られたババアの金でジジイからスキルブックや解体して材料となる素材を購入するわけだ。
また、売買を繰り返すことで信頼度が上がっていく。
よくある仕組みではあるがこれは嬉しい。
信頼度が上がっていくと販売するアイテムが増えていくため、せっせとアイテムを作り売ることがモチベーションに繋がる。
勿論、野菜を大量に詰め込まれるババアも信頼度は上がる。
ババアマゾなのかババア。

また、本作では鉱山や森、砂漠にも行くことが出来る。
鉱山では探索や探鉱、森では採取や狩といったことで素材を集めることが出来る。
砂漠では廃墟のアイテム回収や壊れた自動販売機から金を回収するなどが出来る。
なにより行動範囲が広がるってのは素直に楽しい。だろう?

さて、それだけ素材を集めてどうするのか?
先ほども言っているロケットの作成のためってのも勿論あるのだが、それは最終目標。
大きな目的の一つとして今の家を住みやすくする、という目的があるんだ。

↑作業台で作るのは自由のための道筋。そして今の家をよくするための道具。

本作は正直最初はかなり不便。
水は足りないし電気も足りない。
だから作業台でいろんなものを作る。
バケツを外に出して雨水を貯めこめるようにしたり、発電機を作ったりと改善できる。

生活が改善されていくってのは凄くカタルシス
不便なものが改善されるってのはやっぱ楽しいのよ。
家具を買うとワクワクするじゃん?それといっしょよ。

ゲームとしては、
畑で野菜を得る⇒トレードでアイテムを得る⇒鉱山や森で素材を集める⇒集まった素材で生活を改善するアイテムを作る。
これ、このゲームサイクルって何か思い出しません?

そう本作、核ミサイルが横にある牧場物語なんよ。

ここでレビュー終わっていいくらい”本質”情報なんですが本作は牧場物語なの。
最初なんだこのゲーム?って感じになるんだけどとあるスイッチが入った瞬間、
あっこれ牧場物語じゃん!ってなるわけ。

はいここからはもう夢中ですよ。

朝は畑の世話をしてトレードでお金を稼いで、たまに探鉱行って岩や鉄を取ってくる。
森に行って罠の様子を確認して、夜には必要なものを作って生活を改善する。
そして合間合間にババアの口に野菜を押し込んで眠りにつく。
こういったゲームって忙しくなり始めると加速度的に面白くなる。
やれることの多さがそのまま面白さにつながるんだよね。

↑作業台をレベルアップ!なんかゴージャスになったな!やれること、作れるものが一気に増えるぞ!自由だ!

で、そのスイッチってのが本作の重要アイテム、作業台をレベル2にすること。
ここからグワッと自由度が上がって面白くなる。
自由に向けて動き出したことで自由度が上がるっていう面白い仕組みだ。
はっきり言ってここまでがチュートリアルってくらい。

 

ただ、このチュートリアルのゴールに辿り着けるかっていうと・・・?

 

□今あの日の心取り戻したい

↑ゲーマーなんて滅相もない。逮捕されちゃいますよ。逮捕されるとゲームオーバーよ。

は年間30本弱のゲームをやる人です。
いえ、ゲーマーではないです失敬な。人をゲーマー呼ばわりとか犯罪ですよ。

しかしながらゲームには旬がある。
PS系を中心にプレイしてる人ならわかると思うんですがPSって1~3月あたりの冬が最盛期で、
5~8月あたりの夏はマージでソフトが出ないんですね。
任天堂は割と学生の夏休みに合わせてソフトを出すので夏はクリスマスに次ぐ稼ぎ時になる)

んで大作ゲームも出ないのでモチベが下がる。

ただそれはそれとして、
ゲームをやる気が出ない時期が年一である。
いやなんかこうゲームとかどうでもよくないっスかパイセン!みたいな時期よ。

 

なんかやる気しないから終わったゲームのレベル上げするみたいな凄く不毛なことをやりだす。
今更割とやりこんだSlay the spireやりだした時にはどうしたもんかと思ったよね。

新しい刺激を得ることを拒んでなじみのあることだけをやりだす。
つまり老化なんですよね。これはいけない。

 

ではやる気を出すためにはどうするか。
これは昔、とあるテレビで見たことがあるんですけどまずやり始めること。
そう、はじめの一歩。なわけですよ。
ゲームに飽きた、新しいゲームをやりたくない、という矛盾を越えるためのベイビーステップ

このゲーム、さっきも言った通り作業台レベル2にするまではチュートリアルみたいなもん。
ま、ぶっちゃけそこまではつまんねーんです。

そして勿論本作ではそこまでを指示してくれない。
まずやってみるしかないの。
ただつまんねー(二回目)から投げ出そうとしたのよね。
友人にもこのゲーム意味わかんねぇから投げようかと思ってると言ったぐらいには。

でもやった。
なんか光るものを感じたのか気まぐれなのか気の迷いなのかわからないけど続けた。
何か新しいものをやらないといけないと思ったんだ。
そして作業台はレベル2になり、世界の自由度が上がり、自由への戦いを続ける気になった。

期待せずに買ったゲームが光を放つ、もうそれはゲーマーとしては無上の喜びですよね。
結局、謎のゲーム・全く新しいゲームではなく、見知った牧場物語のフォーマットであったことは少しこの記事の主張としては弱いのですが、
やって良かった、やっぱ”ゲーム”は面白い。
と本心から思えた。

 

ゲームに飽きたらゲームをやるしかない。
矛盾には矛盾をぶつけるしかないんです。

そういう意味では飽きた自分にとって今一番必要なゲームだった、そう思えます。
出会えてよかった。

 

□総評

良作です。

ストーリーも結構うまくまとまってるんですよね。
最初はあってないようなものなんですけど、後半から一気にあ、そういう感じでまとめてくる!?
って感じで結構良く出来てる。

特に野菜ババアのセリフが全編通して良い。
物凄く主人公を大切に思ってくれていて、思いやりのある言葉をかけてくれる。
ゲームのエンディングのセリフはちょっと泣けるレベルで美しいセリフを貰える。
ババア・・・いや私の大好きな森にいるおばあちゃん・・・!

↑料理を作るにも横の冷蔵庫から勝手に食材を使ってくれない!とか不満が多々ある。

反面、ゲームとしては結構難があります。

UI、というか操作周りが元々PCゲー、つまりマウスを使う前提なのですんごい扱いづらい。
慣れるまではなんやこのクソUI!?と嘆きながらアイテム整理すらままならないプレイを続けることになります。
特に畑にタネをまくあたりはまー酷い。
長々解説してもアレなので簡単に説明すると、
植えたいタネ以外は倉庫にしまってから畑に行かないといらんもんを強制的に植えるんですよ。
選べない。いや選べるんだけど…ここからは説明するよりやってもらった方が早いかと。

 

アメリカ人だからそりゃ英語くらい言う。

あとローカライズが正気じゃないです。
いきなり英語で話し始めるボケ老人はまだいいですよ。アメリカ人ですから。

アメリカ人だからそりゃHTMLタグぐらい言う。

ババア、HTMLタグをつけて話し始める。
野菜が口から脳にまで届いてしまったらしい。正気を失っておられるわ。
流石にこれはレアケースだが、作中で変な日本語はデンプシーロールの様に連打してくるぞ。

しかしこのバグ(?)も可愛いほう。
進行不能バグがあるのにオートセーブしかない、という開発陣の正気の失いっぷりはただ事じゃない。
まぁアレだ。擁護できないけど切り替えていこうや。どーんと行こう。

 

と最後に不満をぶちまけましたがゲームとしてはとても面白いです。
牧場物語好きなら確実にハマります。
自分も寝る時間を遅らせてでも次をやろう、あと一日だけやろうとモリモリプレイしました。
アレだけ作って寝よう、とか考えだすともう辞められない止まらない三千世界。

 

最近、ゲームにマンネリしてませんか?
なんか見たことないゲームをやりたくないですか?
ならこれがおススメですぞ、と。
ゲームの楽しさを思い出させてくれるゲームです、是非はじめの一歩を踏み出しましょう。

 

ええ、そうです。
ゲームって面白いんですよ、皆さん。
きっと貴方はとっくに御存知でしたよね?

ではまた。

↑楽しかった!新しいゲームをやるぞ!という気持ちが湧いてくるゲームだった。無限の彼方へさぁ行くぞ!