ホスピタル病院

自分をモヒカン社畜だと思い込んでいる17歳JKのブログ

”世界”は見えたか?『Rise of the Ronin』レビュー

竜馬がゆく、ぐらいは今からでも読みたくなってきた。(挨拶)

自分はなるべく買うと決めたゲームは情報を入れない。
どうしてもバイアスがかかってしまって自分の評価に何かの影響が出てしまうことを恐れているからだ。

とはいえ、とあるものだけは絶対に目に入ってしまう情報がある。

というわけでそんな情報に振り回されてしまった
『Rise of the Ronin(ライズオブローニン)』についてレビューしよう。

ではよしなに。

 

 

 

□概要

日本の黒船来航を起点とした
幕末時代を舞台にしたオープンワールド(以下、OW)RPG
横浜・江戸・京都の三つの都市を舞台に幕末体験アクションゲームである。

 

さて、いきなりだが76という数字は何かわかるだろうか。

答えは本作のメタスコア(企業レビュー)の数字である。

https://www.metacritic.com/game/rise-of-the-ronin/

正直、発売前にこれを聞いて衝撃だった。

いや76という数字はそこまで悪くないんだよ実際には。
ただ最近の国産ゲームのメタスコアはインフレ傾向にあることや、
AAAゲームとしては正直低い部類に入る。

メタスコアなんて関係ねぇ俺は買うぞと思ってはいたものの
足は小鹿のように震えたし内心ブルっていた。

実際、仁王初代は88。ウォーロンでも80点。
そして何より同日発売のドラゴンズドグマ2が87点である。
コエテクとOW…うっ三国無双8の悪夢か蘇る!*1
討鬼伝2の闇が蘇る!*2

さて、実際はどうだったのか?
そしてちょっと低めのメタスコアの理由は?

そこら辺を含めてレビューしていこう。

 

□平和の願い照らすため今こそ復活だ。

戦闘に関しては仁王をベースに発展した形である。
攻撃を行うことで敵のスタミナを減らし、
スタミナが枯渇した敵には致命の一撃を叩き込むという
「仁王を見た!」を言うと割引して貰えるような内容。

 

ただ本作最大の特徴として、石火というパリィがあるのだが、
これが非常に面白い。
このパリィ、タイミングはややシビアな設定になっている。
と言っても慣れてしまえば割とポンポンできるようになっている。

つまり、丁度よい難易度になっているということだ。

実際焦ってしまうと中々でないが、
繰り返しプレイして敵のモーションを理解すれば結構返せるようになる。

SEKIROと違い、ディレイ(一拍置く等)が多いために
リズムゲーのように連打で返せないのはやや好みが分かれるだろう。
ただ、ウォーロンは「パリィが強すぎるため待ちが強いゲーム」であったが、
本作はパリィより攻めた方が強い仕組みになっているため、
反省点が生きている点が非常に良いし面白い。

敵の強攻撃や連続攻撃をパリィすると敵が大きく崩れて攻撃チャンス!

何より嬉しいのが音がド派手なこと!
パリィに成功するとギャッキィ!!という音が響く。
連続で成功させればまるで交響曲
一部のボスもパリィ可能であるため鋼鉄の楽器が織りなす、まさに剣劇が味わえる。
そしてその劇は敵の首が飛ぶことで幕が下りる。

介錯仕る!人の首が飛ぶって本当に楽しい!CAN MAKE EDO!

本作は最近では珍しいノーマル版とグロ版で売り出されており、
グロ版だと恐ろしい程ポンポン首が飛ぶ。
最初こそイヤイヤグロすぎるやろ~wと戦慄いていたが慣れると
首が取れないトドメモーションつまんねぇなってなる。
そらフランス革命もギロチン連発するわ楽しいもんな。

 

武器についた血を払い、次の血を求める!

もう一つ、閃刃という要素。
これは仁王の残心をより簡素にしたものだが中々面白い仕組みになっている。
敵を攻撃すると武器の刃に血が付着し閃刃ゲージが上がっていく。
攻撃を加えた後にタイミングよくR1ボタンを押すと
血を払うと同時にスタミナゲージが回復し、攻撃を継続できる。

故に
パリィ⇒通常攻撃⇒武技(スキル)⇒致命の一撃⇒閃刃というコンボ
これを完走させられると脳汁がドッバドバ出るのがわかる。

パリィも閃刃も仁王に近いのはあったじゃん、と思うだろうが
仁王は消費した分を即時に回復するもの。
閃刃はストックしていつでも回復できるという部分もある。
あとシンプルにカッコイイ。
カッコいいのはいいこと。そうでしょ?

 

一個偉いなーと思ったのが各武器に設定可能な流派という存在。
仁王の上段・中段・下段構えを名前を変え、更に三すくみの相性を設定したものだな。
と思っていたのだが意外な問題がこれで解決した。

ウォーロンが特に顕著なんだけど、敵も味方も全く同じモーションで攻撃する。
うわ~使いまわし~!予算~!って感じでがっかりするんだけど
これを”流派”としたことで敵が同じモーションを使っていても気にならない。

その構えは…トキ!と構えで敵の攻撃モーションが読めるようになる。

驚いたねぇボウヤ奇しくも同じ構えだ。
と同じ流派を学んだ門下生としてプライドバトルも出来るし、
その流派の太刀筋は知ってんだよ!とパリィするタイミングを覚えられる。

同じモーションってことは同じ師から学んだのかな、なんてエモい妄想もできる。
たった一言追加しただけで安っぽさから脱却できたのは間違いなく発明!

 

左は鉤縄で高所の敵を引きずり下ろすシーン。右は全力ダッシュからの暗殺!

武技・鉤縄による投擲と引寄せ・仁王の残心・仁王のハクスラ・片手銃によるブラボなパリィ・アサクリステルス等
とにかくありとあらゆる要素をぶち込んでぐつぐつ煮込んだ闇鍋のような戦闘だが
案外とバランスよく取り入れられ成型されている。
個人的にもあまり好きでない魔法要素はないままに色々ズルが出来るのもうれしい。
誉は浜ではなく黒船で死にました。

 

死にゲーというほど難しくはなく、しかし程よく死ぬ。
けれどもよしっもう一回!と臨めるような理想的な難易度(ノーマル)。
まぎれもなくTeamNINJAの努力の結晶であり集大成と太鼓判を押せる。

 

ただやはりパリィゲーの宿命としてSEKIROと比べられてしまうだろう。
これはもう「好みの問題」というしかないのかなと。

徒党(チーム)を組んで攻略!一部のミッションでは好感度の高いキャラが援軍に!

単純に仲間を連れて多対多の戦闘が出来るし、
多対多で戦う場合、自然と1対1が複数できるように動くAIは偉い。
(後ろから殴られることがない)
一人首を落とせば他の敵がビビってスタミナが減り更に首切りチャンスにつながる等
SEKIROでは難しかった集団戦が上手く出来ている点は評価点。

あとゲージ管理が重要なので、
先述のコンボ完走が綺麗に決まることに魅力を感じられるか、というのはあるかな。

SEKIROがオンリーワンだからこそ明確な上位互換は正直無理!
だが、「好みの問題です」と言い切れる。
それはきっと良いことなのだ。

 

ただ一点明確な問題を語っておこう。
それは敵AIの視界がマジでビックリするぐらい狭い、ということだ。

後ろからブスリ!仲間がいれば更に追い打ちブスリ♂してくれる。

本作は割としっかりしたステルス要素が用意されており、
草むらに隠れて・上空から・鉤縄で釣り上げて・全力ダッシュで近づいて…
ブスリ♂。
と、暗殺が楽しめる。
連続暗殺も可能でこれは本作で一番気持ちよい瞬間の一つ。

ただ、横にまで近づかれても気づかない。
目の前で戦闘されても気づかない。
銃声があろうと犬が吠えても気づかない。
リアリティを著しく欠くほど間抜け。
一応、ゲーム後半になると流石に周辺での戦闘には気づいてくれるが、
果たしてここまで馬鹿だとリアリティがないぞと疑問になる。

とはいえ基本的には爽快感と上達の喜びを楽しめる非常に良い戦闘だ。
これだけは明確に手放しでほめられるぞ。

これだけは。

 

□悪の根源叩くため今こそ舞い上がれ

古臭いOWとは何か。
そもそもOWが第1世代第2世代と分かれているわけではなく、
各タイトル各メーカーが「広いマップ」という概念のみ共有し
特色が分かれておりそのように区分けするのが難しい。

しかしそれを踏まえてあえて言うと、
収集物以外に面白みがあるかどうか。
更に言えば、UbisoftのOWから脱却できているか。
というのが新旧を分ける要素かと思う。

Ubiは馬鹿にされがちだが
収集物を大量に置いてその収集物を連鎖的に取得させるようなルートが出来ている。
敵エリアもステルスのルート構築が出来ているし、
あとFARCRY6だととうとう移動速度に手を入れてサクサク回れるようにしてるしね。

プレーンな、バニラなOWとしては高水準なのがUBI。
ただ今時皆チョコはかけるしバナナも刺している。

 

例えば移動そのものが楽しいスパイダーマンシリーズや、
強烈な印象を残すシナリオがあるウィッチャー・Falloutシリーズ。
クラフト要素の強いゼルダティアキン。
これらチョコやバナナのトッピングがあるのが昨今のOWだろう。

しかし本作にはそのようなトッピングの無い非常に”バニラ”なOWだ。
しかも全くと言ってもいい程コクがない。

 

左は序盤のマップの初期。右はクリア後のマップ。密度自体は結構あるのだが…

本作はエリアに入った直後はマップ上に何も表示されておらず、
例えばソウルライクでいうところの篝火を起動させたり、
エリア内の治安の悪いとこを掃除するなど
アクティビティの攻略で別のアクティビティの位置がマップに表示される。

なので全部表示させるとそれなりの密度のマップなんだけど、
最初は凄いスッカスカマップにしか見えないという問題がある。
後々実はここにはこういうイベントがあって…ということもあるんだけど、
「何もない広いマップをただ走る」部分が結構多いんだよね。

空を飛べるアビキル。しかしこれ、実際には単なるパラセール…

そして革命的な要素が何にもない、ってが致命的。
例えば空を飛べるアビキルという翼もぶっちゃけパラセールまんまなんですよね。
OWで初めてこれをやりました!みたいなのは全然ない。

各アクティビティがササッと終わるようになっているため、
だらだらと収集物やアクティビティを制覇する分には決して悪い出来ではない。
けれどウオ~楽しくてたまらないぜ~~!って感じはOW部分においては全く無い。
バナナもチョコもないのに、バニラの出来がトップバリュ品質!

 

あとグラフィックがかなり微妙。PS4の中期くらい…かな。
ある程度小汚いのは当時の日本って感じで雰囲気にはマッチしてる。
ただ、うわ~綺麗~ってなるようなシーンは殆どなく
観光旅行としての楽しみ方は薄い。


何より、そこで生きてるモブの発言(ガヤ)が酷いのが問題。
「そうそう、そうなんだよ!」という会話を
横浜江戸京都全てで聞くことになるぞ。

「うわっまた同じ話してる…」と聞いてて嫌になる。

ん~でもモブのガヤって大体同じじゃない?膝に矢を受けたやつとか…
と思うだろうが
ガヤの99%が「そうそう、そうなんだよ!」である。
えっそうなんですか?
そうそう、そうなんだよ!

ゲーム内で誰々が殺された、みたいな進展があった際にガヤが変化するくらいは最低ラインではなかろうか?
丁度一つ前のゲームが、
ガヤについては紛れもなく世界一であるFF7リバースであることも相まって
OW、その世界が見えてこないな…と思うことに。

 

□人の命の尊さ知らぬ悲しみ解き放て

さて、シナリオだが凡庸なOWと並んでメタスコア76の原因だと思われます。

最初は故郷を燃やされた主人公コンビ、この両方をキャラメイクする。
この二人で黒船の主たるペリーを暗殺しに潜入するというところから物語は始まる。

余談だがここで画面下の字幕には「ペリー」とあるが、セリフでは「ぺるり」と表現しているのがニクイ。
来航当時の表現にあわせているのよね。

しかしペリーの暗殺に失敗。
2人のうちどちらかが犠牲になり一人が逃げる。
生き延びた側は主人公となり、
きっと生きているであろう”片割れ”を探すため里を抜けて旅に出る。

が、この片割れは物語の比較的序盤であっさり見つかることとなる。
ただし敵として…。
というのが簡単な物語のあらましだ。

なのでキャラメイクした理想の相棒と組んで戦うゲームでは無い。
俺は金髪美少女とイチャイチャラブラブ幕末旅をしたかった気持ちはあったのだが、
それはまぁ同日発売のドグマ2で摂取してくれ、ということだろう。

 

シナリオに関しては脚色はありつつ大まかには歴史通り進む。

勘違いされている人もいるだろうから明言しておくが、
侍道のようなフリーシナリオではない。
どう足搔けど歴史上の事件は必ず起こる。
なので「自分だけの幕末」や「レターパックで現金送れ」はすべて詐欺だ。

 

皆さんご存じ坂本龍馬はいいとしてこの斎藤きちですら実在の人物である。細かすぎ!

まず、一点大きな問題として登場人物がむやみやたらに多すぎるということだ。
長州藩(討幕派)と幕府(佐幕派)の対立構造がメインだが、
更にそこにペリーを筆頭にした海外勢力が存在する。
更に更にどちらにも属さないサブキャラが大量に登場する。

ムービー付きで登場する割にメインシナリオでの活躍が薄い伊藤博文などを筆頭に
このキャラ必要でした?もっと整理したら?
という指摘を受けるのは当然だと思う。

討幕派に協力した後に勝海舟(幕府)と手を組む主人公と龍馬。何ゆえ!?となる論理感。

また、坂本龍馬と主人公が討幕派佐幕派の勢力を驚くほど行ったり来たりする。
とんだビッチなガバケツ野郎だが、これがほぼ史実だから質が悪い。

対立構造が基本の本作において
場合によってはこちらに、
次の選択肢ではあちらに、とバンバン勢力を移動する。
相手の仲間を斬ったりしてるのに何で受け入れてくれるんだ…?と疑問に思うだろう。
現代の論理感では少々納得できないだろうが当時はこんなもん。これが史実だ。
このビチビチビッチっぷりが外国人にはわけわかんねぇってなるんじゃないかなと。

幕末当時の混乱や情勢の変化については様々な人間と組織が絡むために
迷路のように複雑怪奇であり非常にわかりにくいものとなっている。
脚色があると言っても
ドラマとしてのわかりづらさは外国人には伝わりにくいんじゃないかなと思う。

 

じゃあ日本人にはどうかというと…?

 

 

クッソ面白いんだよね。

教科書で見たことがある人たちが次々出てくることにまず興奮する。
そして幕末ってこんなに面白いんだ!と改めて再認識してしまう。

 

序盤のボス、井伊直弼。居合切りで斬撃を飛ばすのも教科書で見たことある~!と大興奮

歴史に詳しければ詳しい程面白いのは事実。
例えば雪の降る街で籠を見た瞬間にうおおおお桜田門外の変だあああ!!と大興奮。
史実で死ぬとわかっているキャラが今回助けられるのかどうか?
というのは興味を引く。

取れてなかったけど(ごめん)、オンラインで選択肢の割合が表示される!さぁどうする?

そしてその
桜田門外の変において井伊直弼を殺害すべきか?とドンと選択肢が提示される。
ここでオンラインでの選択肢割合が表示されるのニクい。

襲撃しといてここで殺害しないってのも意味が解らないのだが
実は結構ここまでで「この暗殺って本当に正しいのか?」というのを
シナリオが提示しているのでプレイヤーとしては結構迷うんだよね。

フリーシナリオではない、といった通り大枠のシナリオは歴史通り進む。
しかし一部の史実で亡くなるキャラを生かすことが可能。

生き延びたキャラは一部のメインシナリオで援軍に来てくれたり、
何故か捕まって獄中にいたりと様々な形で登場する。

知っている運命をねじ伏せるという面白さがあるし、
史実通りにはしたが選ばなかったほうの運命はどうなるのか
というのがたまらなく気になってしょうがない。

 

勿論、歴史に疎くても面白い部分はある。
恐らく多くの人が「歴史の点」は知っていても歴史の流れは詳しくないと思うんだよね。

例えば坂本龍馬が土佐を脱藩しました。
その後なんやかんやあって池田屋事件で暗殺されました。
ぐらいのぶっ飛んだ理解をしている人も多いんじゃないだろうか。

そもそも竜馬が暗殺されたのは池田屋ではなく近江屋である。
恐らくここに気づかなかった人がいる程度には皆雑に理解してると思うんだよね。

当初長州藩に身を寄せていた龍馬が何故幕府の勝海舟と協力したのか?
勝海舟の元にいた龍馬が何故薩摩藩に近づき討幕派の薩長同盟を結んだのか?等
思いのほかフラフラしまくる坂本龍馬
思いのほか信念を持って動いていることがわかる。

このゲームをやることによって
教科書で読んだ歴史の点を再び学び、それが繋がっていることがわかる。
必ず物事には理由がある。
そういった歴史の点とその間への理解を繰り返すことで
「歴史の点」はつながり「歴史の線」を学べる。

三国無双8の時に感じた歴史教育としての面白さ、
コエテクはこのあたり一日の長があるなと。

 

本作一個凄いなと思うのは明確な悪役が日本の偉人側にほぼ存在しないこと。
全員が全員「日本を守りたい、日本を良くしたい」という思いの元、
決して相いれない存在として戦っている。
このジレンマの面白さがたまらない。

少々メインキャラに泥がかからないように美化しているな、とは思う部分はあるが(特に新選組周り)
善人の血で善人の血を洗う戦いという最高に面白い悲劇を楽しむことが出来る。
ただ、たまになんか妙に頭がおかしい輩は存在するのでそれはもうちょっと何とかしてほしかったが。

 

あと登場人物の幅が広いのも日本人にはよい点になる。
福沢諭吉渋沢栄一が登場したらば日本人なら噴き出すだろう。
教科書や漫画・お札といった補助線が引かれてるので僕らはおおよそ誰かわかるもの!

んで新選組が登場するのは知っていたが、
「どうせ近藤・土方・沖田が限界でしょ」と思っていたら
永倉も出るし、最推しの斎藤一が出るのがマジで嬉しかった。

 

更に序盤こそ本作ヒロイン枠の女全然おらんな~と思っていたら
2部からは一気にどかどか登場する。

浪士組の女剣士、中沢琴?!(実在します)

龍馬の元許嫁・千葉さな!?(実在します)

極めつけはシーボルトお稲こと楠本イネ!?(当然実在)
ま、マニアックすぎへん…!!?

自分は小学生の頃、図書室に入り浸っていてね。
その中でシーボルトお稲の解説漫画があり、
ほーん、当時外人のハーフがおったんやなと存在だけは知っていた。

まさかここで出会えると思っていなかった。
まるで初恋の少女と出会ったような感覚。
いや別にそこまでシーボルトお稲が好きではなかったが感覚としてはそれ。

ヤッチなシーン、ございます。朝チュン、ございます。

当然、抱いた。

#チンポを見せろ斎藤一。#夜の牙突零式を見せろ斎藤一

斎藤も、抱い…抱けなかったァ~!!

ほぼすべてのキャラ・男女関係なく信頼関係を結べるようになっており、
深い信頼関係を結ぶことで相手の必殺技や装備を貰うことが出来る。
そして一部の男女とは恋愛関係まで至れる。

ちなみに装備を貰ったら別れることも出来る。
上の口も下の口もビッチかよ…!

 

んで最後に。
本作の主人公はキャラクリでありながら思いのほかガンガン喋る。
漸くコエテクがここに辿り着いたか…。と心底嬉しくなった。

仁王2では主人公は喋らず周りがフォローする体で進めていて、
これを「ゲームだから」で呑み込んだ違和感、引っ込めた拳は正直あった。
だが本作は喋るべき時に喋り、自らドラマを盛り上げる。
理想的なキャラメイク主人公。

キャラクリは無言っていう誰かが決めた不文律を漸く壊してくれたことが嬉しい。
金はかかるだろうが次回のキャラクリも喋る主人公であってくれと祈るばかりだ。

 

片割れと別れ、再会し敵対する。
当初は片割れを追って生きてきた主人公がいつの間にか
様々な人と出会い歴史を刻む中で”主人公が別の人間にとっての片割れ”になっていく。
というストーリーテーリングは非常に見事で感動した。

自分の主人公がバンバン男も女も抱いているということから目をそらせば、だが。

 

と、色々言ったものの
ストーリーに関しては自分が体験できる歴史大河ドラマのようで非常に面白い。

それと、とあるクエストで会うキャラと事前に会っていると会話内容が変わるなど
細かなセリフの違いに驚きつつ素直に良く出来ているなぁと感心する。

自分だけの幕末、というにはやや分岐が足りずそれは流石に言いすぎだろという印象はある。
しかしゲームを通して幕末という時代の面白さに気づいた。
そして自分の中にその幕末の血が流れていることにも。

外国人にはわからないかもしれない。
けれどもこれを誇りに思える。

日本人ほどやるべきだといえる面白いシナリオだと心から言える。

 

□総評

良作だろう。
これを傑作って言っちゃうのは流石のコエテクファンでもちょっと腰が引ける。
まともなOWが作れるようになったなコエテク!と腕組み後方彼氏面は出来ても
じゃあコレGOTY行ける?と言われたら目を伏せて首を横に振る。
一部目をつぶるところはありつつもしっかりお勧めできる出来ではあるが
どうしたってOWが足を引っ張り目を開けさせてくる。

 

ユーザースコアは上がり続けなんと8.6!※2024/04/07時点

ただ、冒頭でネタにしたメタスコアについては
ユーザースコア側は8.6とかなり優秀な数字をたたき出している。
これはメタスコア88だった仁王1のユーザースコア(8.2)を超えている。
やっぱやらんと分からないな…って。
76はやっぱ厳しすぎたろと言い切れるほどの出来であることは保証する。
(いうてメタ・ユーザースコア気にしてる時点で矛盾してる感覚があるのは自覚してる)

充実のキャラクリ。オンラインで貰うこともランキングを見ることも!

キャラクリも充実。
本作は2人のキャラをキャラクリすることになるが、
これはきっぱり言い切るが世界最高のキャラクリ。
更に一つ上の段階として服関連の充実が凄まじい。

本作はハクスラ要素があり装備を手に入れることができるがこれにアレンジができる。
例えば洋風のコートの中は和風の着物を着る。
更に下のズボンはまた別の洋風のズボンを履く。
ベルトはまた和風のものを…といったすさまじく細かい見た目装備設定が可能である。

特に序盤の和服が全体的にモブ全開で笑っちゃったんだけど
色々組み合わせてちゃんと着こなすとカッコええじゃ~んってなる。

 

シルエットなど様々な加工が可能。フレーム単位でモーションの微調整も出来る!

フォトモードも完璧。
FF7リバースはいまいちだったが、やはりこちらはやり続けてきただけある。
キャラクリともども”やり続けた会社”の技術の結晶を感じられた。

 

つまるところOWもそう。
やり続けるしかないのだ。

OWについては絶対めげずにやり続けてほしい。
世界の、いや国内のOWにも負けている現状だがそれでもやり続けなければならない。

幕末の日本だって「勝てないから欧米の傘下に入ろう」なんて考えたか?
違うだろう。
大丈夫、僕たちの体には幕末の血が流れている。
それはコーエーテクモも。

諦めることなく世界に追いつけ、そして追い越せ。
あなたもその目標のための協力として本作を購入しては…いかがだろうか。
ではまた。

横浜(コーエーテクモ)から、始めましょう!

*1:あれはあれで好きです僕は。

*2:ゲームとしては好きだけどOWとしてはホンマにカス。