ホスピタル病院

自分をモヒカン社畜だと思い込んでいる17歳JKのブログ

寿司を山盛りにしてはならぬ。『デイヴ・ザ・ダイバー』レビュー。

この5月で6年目ですが特に何の企画もありません!!(挨拶)

長年ゲームブログをやっていると
「お前こういうゲーム好きだよな」とゲーム友達に見透かされることが増えてくる。

最近では次これをやろうと思ってるというと
「お前それ絶対好きなやつだろ」か、
「お前がそれやるの意外だった」と言われることが本当に増えてきた。

自分でもゲームには厄介な性格をしていると思っているが
もっと厄介にならんといかんな!うん!と思ったよね。

 

それでは本作は僕の王道か邪道なのか?
『DAVE THE DIVER(デイヴ・ザ・ダイバー)』をレビューしよう。

ではよしなに。

 

□概要

黒いひげのワガママボディのおっさんが主人公デイブ。この体で泳ぐ泳ぐ。

韓国はネクソンのサブブランドが作成。
そして多数の賞を取ったインディーズ…インディーズ…???作品である。
実際メーカーもインディーズ作品として賞をもらった際に「俺らインディーズって枠でええんか?」と首をかしげている。

私達はインディーではない―インディーの境界線論争に対し『デイヴ・ザ・ダイバー』開発、多数のインディー賞得たスタジオ自身が「インディーの定義」再考促す | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

 

ただ実際、完成度は並のインディーズでは全く太刀打ちできないクオリティである。

本作の最大の特徴は
とにかくコンテンツが山盛りである、ということ。
それもとにかく細かい。

そして本作の最も優れてる点は
その山盛りの要素がバンバン解禁されること。

山盛りの要素とは一体何か。
ではレビューしていこう。

 

□こちら葛飾区亀有公園前寿司屋

まずは寿司屋パートについて語ろう。
といっても本作は経営シミュではないので、
ほとんど赤字にならない簡単経営なので安心してくれてOKだ。

最初は料理人と主人公のみしか存在しない寿司屋。
基本的には1日を朝・昼・夜と分けて3ターン行動となり、
朝と昼は海に潜って仕入れを行い、
そして夜には店に出て寿司屋で配膳を行う。
寿司屋で稼いだ金で装備をアップグレードし、更に海に潜る…
というのがこのゲームの基本だ。

ん?二人しかいないのに配膳とかは誰が?と思った方。
君には親からもらった丈夫な体があるだろう?

配膳は勿論、お茶くみまでやることになるデイブ。朝昼は海に潜ってるんだぜ…?

テンション低めの両津勘吉、もといデイブ君は本当に驚くほど寿司屋の料理以外のすべてをこなす。
配膳・お茶くみ・ビール注ぎに皿の片付けなど。
本人のゼニにもならんのにこの万能っぷりはなんなんだデイブ。

人を雇えば業務が楽に。そして教育することで業務の質も上がる。

とはいえここはすき家じゃない。
ワンオペが辛いなら人を雇えばいいじゃない。
人を雇うことで配膳業務を肩代わりさせることが出来る。

また、レベルアップ要素もあり成長させることで各業務を迅速にこなせるようになる。

 

中盤ごろに解禁される生け簀。捕まえた魚で彩る自分だけの水族館のよう!

仕入れについても、生け簀による養殖という楽にする要素がある。
これが解禁されるとこれまでやっていた逐一海に潜って魚を捕まえる行為がだいぶ楽になる。
最初こそなるべく無傷で捕獲し生け簀に放り込む必要があるが、
一度同じ種類を2尾捕獲すれば海に出て魚を捕まえなくても余裕が生まれるほど。

ついでに言うと魚が繁殖すると
まるで水族館のような美しい光景を見ることができる。
なぜかサメが普通の魚と泳いでいる、というのは笑って流してあげよう。

 

こういったプレイヤーがプレイするにあたって
「まず間違いなくここを不満に思うだろうな」
という点を先回りして仕組みを作ってくれている点がニクイ。

 

寿司をレベルアップさせることで価格と味を強化可能!

また、寿司についてはレベルの概念が存在する。
例えばマグロを捕まえて一定量の同種の魚、今回で言えばマグロをコストとして払えば
マグロ寿司のレベルが上がり顧客の満足度と支払う料金が上がる。

美味しくなって新登場(値上がり)!で本当においしくなることがあるとかゲームの世界は夢がありますね。

発明やレベルアップをする際、アニメーションが流れる。◆この塩の振り方は…!?

更に寿司以外にもカレーといった料理を「発明」することが出来る。

ただその発明よりもすごいのは、料理をレベルアップ・発明をする際。
この時にはかなり気合の入ったドットアニメが流れる。

最初こそあ~一種類のアニメを何度も流すのかな?と思ってたら結構な数存在する。
なんなんだよこの作りこみ!

インスタならぬクックスタ。「いいね」も出来るのが偉い!わかってらっしゃる!

あと個人的に大好きなゲーム内インスタグラム機能。
と言ってもこちらは見ていいねを送るだけなのだが、
特殊な寿司を初めて握る。店のランクが上がる。
こういったイベントでインスタグラムに写真が上がる。
これがねぇ、嬉しい!

ゲームプログラムとしてはやってることは分かりやすいフラグ管理でしかない。
けれど単純に寿司を楽しんでくれる人がいる!ってのがビックリするぐらいモチベになる。
夜の営業を終えて朝になって海に飛び込む前にとりあえずインスタ!
真っ先にインスタを見る程度にはプレイヤーのテンションに関わってくる。

 

料理にうるさそうなどこかで見たインチキオジサン登場!

更に更にストーリーが進むと、コンテンツが解放されるのは勿論。
美味しんぼパロディのような料理対決等が発生する。
その料理対決にはなんと専用のミニゲームが発生する。
とにもかくにも多種多彩な形で楽しませてくれる。
コンテンツの量・味・細やかな心遣い…ミシュランなら☆3つは与えてくれるようなとんでもないゲームだ。

 

□濱口の黄金伝説の時のBGMって「レマゲン鉄道」って映画のBGM。これ豆な。

海に潜り、銛で突く。魚を集めてお店に出す。儲けたお金で装備をUGだ。

もう一つの舞台、についても語ろう。

最初は浅いところでダイビングし、銛で突いて魚をゲット…の繰り返し。
ただ、寿司屋営業を続けることでドンドンと装備をアップグレードし、
もっと深い海へ。
そしてもっと様々な魚を狩猟できる。

と、一点重要な点を。
海はローグライクってほどじゃないけど
ある程度ランダム性があるマップになっている。
このおかげで飽きにくいのがありがたかった。

魚の中にはこちらに向かってくる危険なサメも。昆布なんかもナイフ解禁後に取れるぞ。

本作もう一人の主役である魚の種類は驚くほど多い。
浅い海にいるカラフルかつ小さい魚にも設定があるのは勿論のこと。
ウニ・イカ・タコ・カニなども手に入るようになる。

本作、これまた凄いなと思うのは
初期はウニを見つけても捕まえられないのよ。
なんなら昆布とかも入手方法がない。
けれどもゲームが進むとそれを手に入れる方法やツールがゲットできる。

なので初期~中期で何も出来ないアイテムやエリアがあった場合でも
「なんか後半には手に入る方法があるんでしょ?」と信頼する。
そしてそれに応えてくれる!
僕は本作に信頼を裏切られたことがないですよ僕は。
そういった形でゲームへの信頼関係ができる。

銃の開発・強化・改造が可能。麻痺・睡眠・炎に雷とモンのハンか??

物語を進めるとを手に入れることが出来る。
勿論これもレベルアップが可能。
寿司と人間がレベルアップできるんだ。銃ができない道理があるか?

最初は銛しかなかった捕獲道具が睡眠銃や網などの変わり種が手に入ったりすることで
今までゲットできなかった魚が手に入るようになる。

オタク・アニメミュージックが流れるアニメ。目をそらすな耳をかっぽじって聞け。

そして銃の作成・改造時にもアニメーションが流れるのだがそれもまた複数種類!
そしてガンスミスがオタクなせいで気合の入ったオタクミュージックが流れる!
なんなんだよこの作りこみ!

 

自分はこれまでの記事で
「ご褒美の階段」という概念を提唱してきた。
たまにだが。
これは「やればやるだけプレイヤーのやれることが増えていく」。
そしてその増えた「やれることをやるとさらにやることが増えていく」。
このループの楽しさったら!

 

しかしこんだけ語ってるのにこのゲーム、まだまだ全然コンテンツがある!
やればやれだけコンテンツが増えていき、
そしてそれはゲームのエンディング直前まで終わらない!

さらになんと!牧場物語ライクな畑が出来た!
うおおおおおおおおおおおおおすげぇえええええええええええ

 

えええ

 

ええ

 

 

ああ

 

…えーっと、もしかしてこれまだ続くの…?

はい。

実際のところ、「ご褒美の階段」という概念を提唱している自分としてはだ。
何かをやると何か新しいものがもらえてやれることが増える。
ということ自体はものすごく大好き。

ただ本作はこの階段、
なんとラストバトル直前まで。
ず~~~~っとコンテンツ開放が続く…のだ…。

 

□人間の気持ちのグラデーション問題

人間の心理というのはYESNOのフローチャートではなく、
グラデーションである、というのは正直思う。

例えばアイテムを使えばぬるくなり過ぎるシミュレーションRPGにおいて
「ヌルイならアイテムを縛れ」といったような「自分の機嫌は自分でとれ」ともいうべき言説。
僕はコレを個人的には毛嫌いしてるのだが
じゃあ自分はそれに等しい言葉を言っていないか?というと自信がない。

自分はブラッドボーンを左手の銃をほぼ一切使わなかった。
なんか使い道がわからんかったので…。
しかしその状態でクリアして凄くいいバランスだと絶賛した。
だが

銃を使えばヌルゲー過ぎたかも、あるいは難しすぎるわとキレてたかもしれん。
友人相手に左手なしでやると絶妙なバランスでねぇ!なんていったかも…しれん…。

要は、人間は無意識で縛りプレイをする。
そして自分のポリシーなんてものはそういった無意識に適用されないことがままある。

何が言いたいのかわからないって?
簡単なことだよ。

ゴメン流石にご褒美の階段が好きだからってこれはやりすぎだよ!!
ってことです…。

いやゴメンホンマゴメン。

 

僕とゲーム友達(イメージ)。果たして君の中の僕はどっちかな?

実は自分、このゲームをやる直前にゲーム友達から
「多分良いところとダメなところが君のブログで熱くなるやつだ」と言われていた。

見透かされてる…!


事実普段の自分なら涎垂らして腰振ってほめたたえてないとおかしいんだけど
中盤あたりからマジでまだコンテンツあるのかコレ…。と戦慄した。

ある程度ゲームレビューの真似事をやっていると
主観と客観を多少は考えるようになる。
客観的に考えれば圧倒的に傑作だと思う。
満点以外に与える点数がない。

しかし主観だと下がる。
満点を与えたくねぇ。

マジで前半は本当に広い海に飛び込んでグングン新しいコンテンツを得ることで
深い深い海にドンドンと潜っていけるような、そういった幸せがあったんだけど
新しいコンテンツが出るほどに
なんか…メンドクサイなって感じるようになったラインがあるわけ。

このゲームにおいて「このゲームめんどくさいな」とならない人がいないだろうな。
と保証できるほどの山盛り具合。

 

昔の寿司はマジで馬鹿みたいにデカかった。と聞く。
しかし「美味しくなって新登場!」を繰り返した結果、
人間の口にあうぴったりなサイズが今のサイズなのかもしれない。

寿司も山盛りにしてはならない、そうなのだな…と思ってしまった。

 

□総評

評価が滅茶苦茶難しい、というのが本音だ。
というのも、全ての感情を捨てて評価するなら傑作なのだが    
個人ブログが感情を捨ててレビューすることになんの意味があるのだ。と。

ということで良作とさせてもらおう。

 

正直、感情論としては中盤から終盤にかけてがイマイチなのだが
これはシナリオ面のつまらなさもあるのだろう。

古代に存在したという海に住む人間「魚人族」の謎を追うという大きなメインテーマがあるが、
正直言ってかなり肩透かしな印象だ。
ワクワクしたのは序盤だけ!
いくら何でもつまんなすぎないかこのシナリオ…となった。

さらに顕著なのが海を守れといういわゆる環境団体が登場すること。
オオ現代的な内容だ!と最初はワクワクするのだが、
これに関する内容がこれまるまるなくても話が通りますよね?という内容。

両方とも驚くほど興味を惹かず、まったくシナリオがモチベにならなかった。

ラストバトルも全然盛り上がらなくて、
これ主人公が底抜けの善人だからやってくれるだけで、
なんて理由も目的もやる気もないラストバトルなんだ…!と戦慄した。

 

とはいえ、
つまらなかったかと言われると首を全力で横に振る。
あくまで変なおっさんが下らんこだわりを話してるだけだ。
本ブログを読んでくれている奇特な読者の皆様なら
つまらなかったゲームを晒しあげ笑うブログでないことはご存じであろう。

本格的音ゲーミニゲーム。右はある場面でのゲームオーバーだがこれ、わかるよね?

ミニゲームの充実や細かなマニアックなパロディまで一切手を抜かない圧倒的クオリティは間違いない。
と、いうわけで文句言いつつも
老若男女問わずお勧めできる一本だ。

この時期はswitchもPSもやるゲームが無いという人も多かろう。
現時点(2024年5月時点)でPSのゲームカタログで無料でプレイできるため、
是非試してみてくれ。後悔はしないと思うぜ。

 

さて、今回は普段読んでいる人向けの記事になってしまったが、
もしうっかり初めての読者さんがいたらぜひブログを気になった記事から読んでいってほしい。

なんと当ブログこの5月で6年目になった生まれたばかりのブログです。
応援して下さいね☆
 お友達にもここを教えてあげて下さいね。

…このネタわかる人とその友達は俺より厄介だから来たらいやだなぁ!!

ではまた。

実はこの画像エンディング。
スタッフロールでシューティングと最後まで手を抜かないのには脱帽だぜ。